このサイトで断片的に紹介しているロバート・ジョンソン研究ですが、2025年の暮れにアマゾンからペーパーバックで出版しました。以下のアイコンをクリックしてアマゾンのサイトで購入できます(税込み2900円)。ちなみに電子ブック版はまだで、現在製作中です。
目次 第1章 ─ 人生 第2章 ─ ギタープレイ チューニング プレイスタイル 完全コピー譜 Sweet Home Chicago/Kindhearted Woman Blues/Cross Road Blues/From Four Until Late/Love In Vain Blues 第3章 ─ ボーカル ロバートのボーカルの特徴 ボーカルの周波数解析 解析の手順 ボーカルの解析と考察 Sweet Home Chicago/Drunken Hearted Man/Hellhound On My Trail/From Four Until Late ロバートのボーカルテクニックまとめ 第4章 ─ 歌詞 全29曲訳詩と解説 第5章 ─ リズム感 黒人ブルースにおけるリズム ロバートのビート感 分析手法 リズム数値解析 シャッフルビート/自在なリズム割り/ビートのつまずき/オブリガートのフレーズ/テンポの変化/拍の過不足 第6章 ─ ギターチューニング チューニングに関する定説 押弦オープン説 押弦オープンチューニングの例 押弦オープン説の問題点 他ブルースマンからのアプローチ 押弦オープン説のゆくえ おわりに 第7章 ─ 録音回転数問題 当時の録音事情と早回し 早回しの影響 ロバート・ジョンソンの場合 The Centennial Collectionの場合 120Hzのハム混入について ハム音の追試検証 早回しはロバートの場合、無かったのか 結局、どうなのか 第8章 ─ ピッチとキー 全録音のキー・ピッチ、レコーディングデータ 第9章 ─ 補遺 ロバート・ジョンソンが使ったギター アニーさんのロバート像 Sweet Home Chicagoの謎 ロバート・ジョンソンと純正律 第10章 ─ 結語
以下は出版前のサイト版
自分はギター弾きの歌うたいで、すでに長年ブルースをやってきたが、僕をブルースの道に引きずり込んだ、いちばんの原因が、大学1年生のときに、このロバート・ジョンソンに出会ったことであった。それ以来、彼の残した29曲のいくつかを自分なりに歌ってきて、すでに40年が経つことになる。自分にとって、とても重要な人なので、いつか彼についてまとまったものを書こうとは思っていた。
今回、それをようやくやっているのだが、やり始めたのには、ちょっとしたきっかけがあった。いまから10年ぐらい前に、たまたま見つけたアメリカ人の研究論文がロバート・ジョンソンの歌をマイクロトーン解析するというもので、それを面白いなと思って読んでいたのだが、実際に自分でもやってみたのである。つまり、彼の歌のメロディーを半音の1/100の1セントと呼ばれる単位まで測定して、それが正規の12音階からどのように、どれぐらい外れているか調べる、というものである。
やってみたら、これが意外と面白く、しばらく夢中になってしまい。結局、Me and the Devil Bluesを自ら解析し、その結果をまとめて、なかば洒落だがマルチメディア系の学会で発表までしてしまった。この試みの経緯と結果については、ホームページ上にまとめ、ここで読むことができる。
そこまで行ったところで、その後、しばらく休止していたのだが、また最近、さらに精度の高い方法で彼のボーカルを周波数解析する作業を再開し、同時に彼のギター奏法をもう一回、詳細に見直す、ということも始めた。同時に、彼の29曲の歌詞の日本語訳などもぽつりぽつりやって、すでに20曲を超えていたりしていた。
こうなってくると、ロバート・ジョンソンをいろんな角度から見て論じるネタは出そろい始めており、まとまったものを書く下地はできてきたともいえる。そこで、とうとう始めたのがここで公開している文である。自分としては、だいたい以下の項目を予定しているが、その中で今のところまでの三つはネットで公開し、それ以外の部分が完成したら、全体を電子書籍化して出版しようかと、考えている。
1) ロバート・ジョンソンの人生
2) ロバート・ジョンソンのギタープレイ
3) ロバート・ジョンソンの歌詞
4) ロバート・ジョンソンのボーカル
5) ロバート・ジョンソンのギターチューニング
6) ロバート・ジョンソンのリズム感
7) ロバート・ジョンソンの録音回転数問題
8) ロバート・ジョンソンそのほか
すべてが出来上がり、書籍化できるまでは、「人生」、「ギタープレイ」、そして「歌詞の日本語訳」を公開しておく。
2018年 1月 林正樹